故トーマス・ティエリー(Kartell)に捧ぐ『InnerFaces』は、Kartellが2025年夏に向けて制作していたプロジェクトであり、
彼がこの世を去る直前まで取り組んでいた最後の作品です。
本作は、近年の『Daybreak』『Everything Is Here』、日本人アーティストKick a showへの楽曲提供などで示した音楽的探求を受け継ぎながらも、自身のルーツであるエレクトロニック・ミュージックやクラブ・サウンドへと立ち返った意欲作となっています。
キャリアを代表する作品となったファースト・アルバムを完成させた後、Kartellはより直感的で自由な音楽表現を求めていました。グルーヴ、勢い、そして瞬間的な感情に導かれる制作スタイルは、彼にとって新たな創作の章の始まりでした。彼にはまだ探求したい音楽があり、伝えたい想いが数多く残されていて、『InnerFaces』はまた、極めて内省的な作品でもあります。幼少期の記憶や無邪気さ、そして人生の軽やかな瞬間を見つめ直すような内容が込められており、そのノスタルジックな感覚は、これまでのKartell作品にも一貫して流れてきたテーマでした。それは、私たち自身の本質へと立ち返るための静かな招待状のようでもあります。
本作の制作にあたり、Kartellが残した芸術的ビジョンを尊重するため、楽曲は原則としてオリジナル・デモの状態を維持しています。唯一、共同制作曲「Augustine’s Rave」におけるKatuのパートのみ追加制作が行われましたが、それ以外は楽曲に宿る生々しいエネルギーと創作の息吹をそのまま残すことが優先されました。
ご家族の承諾のもと、本プロジェクトは正式にリリースされることとなり、Kartellの音楽がこれからも多くの人々のもとで生き続けることを願って――。『InnerFaces』は、彼が思い描いていた自由で鮮やかな音楽世界そのものです。グルーヴに満ち、光に包まれたメロディが響くこの作品は、人生への賛歌であり、Kartellへのオマージュであり、そして彼を支え続けてくれたすべてのリスナーへ贈る最後のメッセージです。
Tracklist
A1. AIN’T NEW
A2. ALWAYS BEFORE MARS
A3. JUMP IN
A4. MOONBOY
B1. REBOOT
B2. IN SIGHT
B3. AUGUSTINE’S RAVE
B4. YOU GOT THIS
■ Kartell(カーテル)
Kartell(カーテル)ことThomas Thierryは、フランス・パリ出身のプロデューサー、DJ、コンポーザー。
フレンチ・タッチ以降のエレクトロニック・ミュージック・シーンを代表するアーティストのひとりとして、洗練されたメロディセンスと温かみのあるサウンドで世界的な支持を集めてきた。2010年代初頭より活動を開始し、Roche Musiqueの中心アーティストとして注目を集める。ハウス、ディスコ、ファンク、R&B、ポップスを横断する独自の音楽性を確立し、Kaytranada、FKJ、Darius、Zimmerらと並び、現代フレンチ・エレクトロニック・シーンを牽引する存在として評価された。2021年には初のフルアルバム『Daybreak』を発表。これまでのダンスミュージック的アプローチを発展させながら、よりソングライティングやオーガニックな表現へと踏み込み、アーティストとしての新たな到達点を示した。その後も『Everything Is Here』などの作品を通じて、エレクトロニック・ミュージックとポップスの境界を越えた表現を追求し続けた。日本との関わりも深く、日本のシンガー/プロデューサーKICK A SHOWとのコラボレーション楽曲「Horizon」「落陽」を発表。フランスと日本、それぞれの音楽的バックグラウンドが自然に溶け合う作品として国内外で高い評価を獲得し、Kartellのメロディメーカーとしての魅力を日本のリスナーへ広く印象付けた。2025年、惜しまれながらこの世を去る。その直前まで制作が続けられていたプロジェクト『InnerFaces』は、彼自身のルーツであるクラブミュージックへの回帰と、内省的な世界観を融合させた最後の作品として発表された。グルーヴに満ちたビート、美しく輝くメロディ、そして聴く者の感情に寄り添う温かなサウンド。Kartellが残した音楽は、これからも多くのリスナーの心の中で生き続けていく。
【輸入盤(LP)】
Kartell – Innerfaces
弊社案内発売日 2026年7月10日 アーティスト:Kartell Label: Roche Musique Genre:Electronic
品番:RM100 BARCODE:3516628519161



